不倫関係を終わらせるために考えるべき4つのステップと心の整理法

はじめに ―
「このままじゃいけない」と思うあなたへ
「不倫はいけないこと」
「早く関係を終わらせなきゃ」
そう頭ではわかっているのに、なかなか別れを決断できず、心が揺れていませんか?
でも、忘れないでください。
不倫そのものが“悪”なのではありません。
もし、あなたがその関係の中で、本当に心から満たされていて、迷いや罪悪感を感じることなく、幸福を感じられているのであれば——
それは他人がジャッジするものではありません。
けれどもし、「このままではいけない」と悩んでいるのなら——
その感情は、あなたの心の奥からの大切なメッセージです。
「なぜ私は、今この関係にモヤモヤしているんだろう?」
「どうなりたいのに、なれていないのだろう?」
そこに気づくことで、あなた自身の本当の願いが浮かび上がってきます。
この記事では、不倫という関係に悩んでいる女性が、
「誰かのため」ではなく「自分の願い」のために未来を選び直す4つのステップと、心の整理法についてお伝えします。
ステップ1:
「悩んでいる私」に優しく寄り添う
多くの女性が最初につまずくのは、「自分を責めてしまうこと」。
「不倫なんてしてしまっている私はダメな人間だ」
「人として間違っている」
そんな風に、自分を否定してしまう方は少なくありません。
けれど、まずお伝えしたいのは、
「感情には、善悪はありません」ということ。
誰かを好きになる気持ちに、悪も罪もないのです。
たとえその関係が“世間的に”許されないものであったとしても、
そこにあなたなりの喜びや癒しがあったのなら、それは大切な経験です。
けれど、いま悩んでいるとしたら、それは「このままでは本当の幸せにたどり着けないかもしれない」と、
心の奥がサインを送ってくれている状態とも言えます。
- 彼に会えない寂しさ
- 連絡が来ない不安
- 「いつか離婚する」と言われて数年が過ぎた現実 など
こうしたモヤモヤを、なかったことにしないで、一つ一つ拾ってみてください。
今すぐ結論を出す必要はありません。
大事なのは、「悩む私」にも価値があると認めてあげること。
補足:
不倫は「刑事罰」ではない。でも、民法上の不法行為として扱われることも
「不倫って、法律違反になるの?」
そんな疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言えば、不倫は刑事罰にはなりません。
警察に逮捕されたり、犯罪として処罰されることはありません。
ただし、日本の民法では、配偶者のある人と肉体関係を持つことは「不貞行為」とされ、まず夫婦の間では、婚姻関係の破綻という「離婚原因」の一つとして扱われる可能性があります(民法770条1項1号)。
そして、配偶者と不倫相手との関係においては、配偶者は不倫相手に対して「精神的苦痛を受けた」として不法行為に基づく慰謝料(損害賠償)を請求することができます(民法709条)。慰謝料の金額は100〜300万円ほどが相場で、場合によってはもっと高額になることも。
つまり、不倫は「犯罪」ではないけれど、「法的責任が一切ない」というわけでもありません。さらに、不倫の事実が周囲に知られた場合には、社会的な立場が危うくなるリスクもあります。
あなたの人生や立場を守るためにも、こうした現実を知識としてきちんと理解した上で、どう選ぶかがとても大切なのです。
とはいえ、ここで大切なのは「だから絶対やめなさい」という話ではありません。
むしろ大切なのは、これらの現実的なリスクを正しく理解したうえで、自分の責任でどう選ぶかということ。
もしあなたが、
「それでも私は彼を愛している」
「何かあったときは、そのときに考える」
という覚悟を持っているのなら、それも一つの生き方です。
たとえば婚活で、マッチングアプリに不安を感じていたとしても——
リスクを理由に何もしないのではなく、できる限りの対策をして行動し、実際に何か起きた時はそこで考えるという選択肢があるのと同じです。
そもそも、出来事そのものには「意味」はありません。
その出来事をどう捉えるか。
そこから何を得て、どう次に活かすか。
それは、あなたの視点次第で変わるものなのです。
ステップ2:
自分の「願い」を言葉にする
不倫関係に悩んでいる方の多くは、
「このままでいいのかな?」と迷いながらも、実は自分の本当の願いがはっきりしていないことが多いのです。
- 彼と一緒にいたいのか
- 彼と結婚したいのか
- それとも、誰にも遠慮しない新しい関係を望んでいるのか
そこが曖昧なままだと、つい“彼のペース”や“彼の言い訳”に自分の気持ちを合わせてしまいます。
「彼が離婚できない理由も理解できるし…」
「彼が辛いのは私も分かるし…」
そうやって、気がつけば「あなたの願い」ではなく、「彼の都合」に合わせる日々が続いていきます。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
ここで改めて、自分に問いかけてみてください。
「私はどうなりたい?」
「私にとって幸せなパートナーシップとは?」
「私は、誰かの“代替”や“裏側の存在”として、これからも生きていきたいの?」
答えは、あなたの中に必ずあります。
その願いが見えてきたなら、
その願いを叶えられるのは、あなた自身だけなのです。
ステップ3:
叶えたい願いに向けて、“選び直す勇気”を持つ
ここまでくると、少しずつ「今の関係を続けるかどうか」の判断ができるようになります。
たとえば、もしあなたが「彼と結婚したい」と心から思っているなら、
「彼が結婚するつもりがない」という事実から目を背けず、一度立ち止まって考えるタイミングかもしれません。
けれどここで、「別れる=正解」ではないことも忘れないでください。
もしあなたが今の関係に幸せを感じていて、未来への不安よりも、今の心地よさを選びたいのであれば——
その気持ちも、等しく大切にされるべきものです。
大切なのは、「何を選ぶか」ではなく、
その選択が“自分の本音”から出ているかどうか。
そして、たとえ「手放す」という選択をすることになったとしても、
それは“別れ”ではなく、「自分の人生に責任を持つための選択」なのです。
ステップ4:
「ない」ではなく「ある」に気づくことから始める
悩みの渦中にいるとき、どうしても私たちは「ない」に意識が向きがちです。
- 彼が会ってくれない
- 将来の約束がない
- 家族にも祝福されない関係かもしれない
そんなふうに、「足りない」「欠けている」ところばかりに目がいってしまうと、
それを埋めるために“別れ”や“誰かとの新しい出会い”を選びたくなることがあります。
けれど、本当にそれは「ない」だけの関係だったでしょうか?
よく思い返してみると——
- あのときの笑顔
- 言葉にしてくれた「大事に思ってるよ」
- 彼と過ごした、あたたかな時間
- 自分が彼に与えてきた愛情や優しさ
たくさん「ある」ものにも、きっと気づけるはずです。
「幸せじゃないから別れる」ではなく、
「幸せだった瞬間も、ちゃんとあった。でも、私の願いは、そこにはなかった」——
そんなふうに、「ある」も感じたうえで「選ぶ」ことができたら、
きっとその選択は、後悔ではなく、感謝のうちに区切りをつける選択になるのではないでしょうか。
過去を否定して切り捨てるのではなく、
受け取って、味わって、抱きしめて——そのうえで「私は、こう生きていきたい」と決めていく。
それが、あなたの人生を丁寧に進めるということなのだと思います。
心の整理法:
フィーリングノートで「本当の気持ち」に触れる
では、どうやってそんな大きな選択に向き合えばいいのか。
おすすめなのが、フィーリングノートを書くことです。
これは飛鳥さんのプログラムでも実践されている、大切な自己理解のツールです。
やり方はシンプル。
- 今日感じたことを、そのまま書く
- 「なぜそう思ったのか?」を問いかける
- 「私は本当はどうしたい?」を言葉にする
たとえば、
- 「彼からLINEが来なかったのが寂しかった」
- 「でも私、本当はいつも心が通じ合える人と一緒にいたい」
そんなふうに、感情を感じるだけで、心の奥の願いが見えてくるのです。
まとめ:
悩んでいるのは、あなたが“願い”に気づいたから
不倫関係に悩んでいることは、あなたが弱いからでも、間違っているからでもありません。
むしろそれは、
「もっと幸せになりたい」という心のサインです。
そして、たとえ今の関係が続いたとしても、終わったとしても、
そこで感じたこと・悩んだ時間・揺れた心はすべて、あなたの人生の一部として、確かに糧になっています。
だからこそ、あなたはいつでも、
その経験を抱きしめながら、新しい一歩を選んでいけるのです。
大切なのは、「他人がどう言うか」ではなく、
「私はどうしたいか?」を問いかけられる自分でいること。
その選択こそが、あなたの人生をあなたのものにしていく力になります。